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考え方のコツは「置きかえ」と「規則性」

小田原市蓮正寺にお住いの皆さん、こんにちは!

小中学生対象の学習塾、清栄学舎午来(ごらい)です。


小田原市蓮正寺エリアに新しく開校した当塾では、白山中学校・泉中学校・東富水小学校・富水小学校に通うお子さんを中心に、生徒を大募集しています!

もちろん、それ以外の学校にお通いの方も大歓迎!



「文章問題って苦手です……」

そうつぶやく生徒は少なくありません。


でも、そんなときに覚えておいてほしい大事なコツがあります。

それは、「簡単な数字で考えてみること」です。


数字を小さくしたり、区切ってみたりすると、バラバラに見えていた情報の中に、ふと規則性が浮かび上がってくることがあります。

そして、その規則をもとに式を立てることで、問題全体の見通しがよくなり、どんな数字が来ても落ち着いて対応できるようになります。


たとえばこんな問題があります。

「1分ごとに0.5cmずつ短くなるろうそくがあります。最初のろうそくの長さは6cmです。X分後に残っているろうそくの長さをYcmとしたとき、XとYの関係を式に表しましょう。」

このような「関係式を作る問題」は、つまずきやすいポイントのひとつです。

いきなり式を立てるのは難しいと感じる生徒も多いですが、そんなときこそ、簡単な数字を当てはめて試してみましょう。


「1分後の残りの長さは?」と聞くと、「5.5cmです」と答えられる子が多いです。

「2分後は?」「5cmですね」

「3分後は?」「4.5cm」


このように、具体的な数字で様子を見ていくと、規則性が少しずつ浮かび上がってきます。1分ごとに0.5cmずつ短くなっているという「変化のパターン」に気づけるわけです。


ここで重要なのは、「どうやって考えたのか?」を問い返すことです。

答えが出せたことも大事ですが、「その答えにどうやってたどりついたか?」を言葉や式で説明することのほうが、もっと大切です。


この場合、「〇分後に0.5をかけて、それを6から引いた」と説明できる子がいたらしっかり褒めてあげたいところです。


そう、この問題は、

Y=6−0.5X

という式で表せます。


この式のすごいところは、どんな時間(X分)にも使えるという点です。


数学が苦手な子は、式を「答えを出すための計算手順」くらいに思っていることがあります。

もちろん、それも大事な役割です。

でも、式というのはもっとすごいものです。


1分後、2分後、5分後、10分後、100分後、あるいは0.1分後―

どんな時間でも、Y = 6 - 0.5X という式に数字を入れれば、正しく残りの長さを出すことができるのです。


これはつまり、「式は、一般的なルールを表す数学の言語である」ということです。


ここまでの流れを振り返ってみると、次のようなステップを踏んでいることに気づきます。


  • まずは、1分後、2分後、3分後……と、具体的な数字を入れて様子を観察する

  • そこから、「毎分0.5cmずつ短くなる」という共通のパターン=規則を見つける

  • その規則を一般的な式(Y = 6 - 0.5X)にまとめる

  • そしてその式を使って、まだ見ていない時間(たとえば10分後)の様子を予測する


この流れは数学の根本的な考え方につながっています。

具体的な事例から規則性を見つけていく思考法を、「帰納(きのう)」といいます。

見つけた規則を使って、新しい事例や未知のケースに当てはめて考えるのが、「演繹(えんえき)」です。


この「帰納」→「演繹」の思考プロセスこそ、数学的な理解を深めるための王道なのです。


このように、文章題が難しく感じるときは、「簡単な数字で様子を見る」ことから始めてみてください。

そこから規則性を見つけ、式にまとめ、別の数字にも応用していく。

この一連の流れを繰り返すことで、文章題も次第に見通しが立ちやすくなり、式の意味も実感できるようになります。


そして何より、こうした「帰納と演繹の思考法」は、数学の中だけでなく、日常生活や他の教科、そして将来の問題解決にもつながっていくのです。

文章問題が苦手な人こそ、まずは小さな具体から出発してみましょう。

それが、数学を“考える力”として身につけていく第一歩です。

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