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「単位量当たりの大きさ」の攻略①

小田原市蓮正寺にお住いの皆さん、こんにちは!

小中学生対象の学習塾、清栄学舎午来(ごらい)です。


小田原市蓮正寺エリアにある当塾では、白山中学校・泉中学校・東富水小学校・富水小学校に通うお子さんを中心に、生徒を大募集しています!

もちろん、それ以外の学校にお通いの方も大歓迎!



算数の鬼門とも言える単元に、「単位量あたりの大きさ」というものがあります。

現行の学習指導要領においては小5で学習する単元です。


この単元は、割合や比などの考え方の土台になる重要なところですが、同時にここでつまづく子どもが多いのも事実です。

最大の関門「単位量当たりの大きさ」に関して、つまづきやすいところを順を追って解説します。

解説は3回くらいの連載にする予定です。


まずは、次のような問題を考えてください。


ある町のA地区では1㎢に200人が住んでいます。

B地区では1㎢に250人が住んでいます。

どちらの地区のほうが混んでいるでしょうか。


この場合、1㎢という面積あたりの人数がすでにそろっているので、単純に人数をくらべれば答えが出ます。

同じ面積当たりにいる人数が多いB地区のほうが、A地区より混んでいます。

これは簡単です。


では次のような問題ではどうでしょうか。


C地区では1人当たり20㎡の広さが使えます。

D地区では1人当たり25㎡の広さが使えます。

どちらの地区のほうが混んでいるでしょうか。


このような聞き方になると、つまずく子どもが多いです。

「25のほうが数字が大きいからD地区のほうが混んでいる」と答えてしまうのです。


でも実際は逆です。

1人当たりに使える広さが小さい(=狭い)C地区のほうが混んでいることになります。


なぜ間違いやすいのかというと、この問題の場合は「混んでいる=人数が多い」というイメージが先に浮かぶからです。

その結果、面積を比べているのに、つい大きい数字のほうを「混んでいる」と考えてしまうのです。


ここで大事なのは、比べるものの単位を意識することです。

最初の問題は「1㎢あたりの人数」を比べていました。

次の問題は「1人あたりの面積」を比べています。

混雑さを判断するときに、何を基準にした数字なのかを見極める必要があります。


他にも「ややこしい」問題の例をいくつか挙げます。


①1時間で5㎞走る人と6㎞走る人、どちらが速いか。

→ 時間あたりに進む距離を比べているので、6㎞走る人が速い。


②1㎏あたり3mのロープと4mのロープ、どちらが重いか。

→ 長さあたりの重さを比べているので、3mで1㎏のほうが重い。


③100円当たり150gのお菓子と200gのお菓子、どちらが安いか。

→ お金あたりに買える重さを比べているので、200gのほうが安い。


直感に反するものを集めてみましたが、いずれも聞かれていることのイメージと比べる内容の単位が異なることが混乱の原因となります。

②が分かりやすいですが、重さを聞かれているのに、比較する内容が長さになっている点が問題をややこしくしています。


直感ではなく、具体的なイメージを持って考えるのがコツです。


1人当たりの面積が小さい → 身動きが取りにくい → 混んでいる

同じ時間でより長い距離を走る → より速い

同じお金でより多くのお菓子が買える → 安い


以上をまとめると、「単位量当たりの大きさ」の比較では、数字の大きい・小さいにとらわれず、「何を1とした数字か」に注目することが重要です。

場面を具体的にイメージすることで誤解を防げます。


次回は、単位量がそろっていないときにどう比べればよいかを取り上げます。

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