「ぬ=打消」だと思ってない?古文の落とし穴を解説
- 2 days ago
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前回のブログでは「古文はフィーリングで読む教科ではなく、論理(文法)で読み解く教科である」という話をしました。
なんとなく意味が分かりそうだから感覚で解く。
これではいつまで経っても古文ができるようにはなりません。
古文はむしろ、ロジックで解く教科です。
その中でも特に重要なのが「助動詞の識別」です。
同じ形でも、意味が複数ある助動詞はたくさんあります。
これを正しく見分けられるかどうかで、読解の正確さは大きく変わります。
今回はその代表例として、助動詞「ぬ」を取り上げてみましょう。
「ぬ」は2つに分かれる
「ぬ」には大きく2つの用法があります。
・打消の助動詞「ず」の連体形(=〜ない)
・完了の助動詞「ぬ」(=〜た・〜てしまった)
ここでよくあるミスが、「ぬ=打消」と決めつけてしまうことです。
識別のカギはシンプルです。
上の動詞の形(接続)を見ること。
● 打消「ぬ」の連体形
・未然形の動詞に接続
・連体形なので後ろに名詞が来やすい
例:花咲かぬ春
→ 花が咲かない春
● 完了の「ぬ」
・連用形に接続
・文を言い切る形になることが多い
例:宿題を終へぬ
→ 宿題を終えた
ここで分かりやすい例を一つ。
『風立ちぬ』という作品があります。
堀辰雄の小説であり、松田聖子の楽曲であり、スタジオジブリの作品でもあります。
このタイトル、「風が立たない」という意味ではありません。
「立ち」は動詞「立つ」の連用形。
つまり、
→ 連用形+ぬ
→ 完了の「ぬ」
したがって意味は「風が立った」になります。
もし打消なら、「風立たず」になるはずです。
そもそも飛行機がテーマの作品で、「風が立たない」なんてネガティブな意味になるとは考えにくいです。
フィーリングではなく「根拠」で読む
古文が苦手な人ほど、「なんとなくそれっぽい意味」で読んでしまいがちです。
でも実際は、接続や活用形といった明確な根拠で判断できます。
古文はセンスではなく、ルールの積み重ねです。
一つ一つ丁寧に見分けられるようになると、文章の見え方が一気に変わります。
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