黒潮と親潮
- Jan 11
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小田原市蓮正寺にお住まいの皆さん、こんにちは!
小中学生対象の学習塾、清栄学舎の午来(ごらい)です。
小田原市蓮正寺エリアにある当塾では、白山中学校・泉中学校・東富水小学校・富水小学校に通うお子さんを中心に、生徒を大募集しています!
もちろん、それ以外の学校にお通いの方も大歓迎!
中学校の地理では、日本の自然環境や特産物等を学習します。
日本は四方を海に囲まれた島国であるため、海流が日本各地の気候や特産物に影響を及ぼします。
教科書では、「黒潮」や「親潮」といった言葉が登場しますが、この2つは名前が似ているので、違いや特徴が混乱している人もいるかもしれません。
そこで今日のブログでは、太平洋側を流れる二つの海流「黒潮」と「親潮」に注目して説明します。
太平洋側の日本近海には、
・南の方から流れてくる黒潮
・北の方から流れてくる親潮
という、性質の異なる二つの海流があります。
整理するとこうなります。
黒潮:南から流れる → 暖流
親潮:北から流れる → 寒流
まずは、それぞれの名前の由来から見ていきましょう。
黒潮はなぜ「黒潮」なのか
黒潮という名前の由来は、とても単純です。
黒潮は、海水の色が濃い青色で黒っぽく見えることから、この名前がつきました。
実際に真っ黒というわけではありませんが、透明度が高く深い色をしているため、昔の人には「黒い潮」と見えたのです。
名前の通り、見た目からつけられた海流です。
親潮はなぜ「親潮」なのか
一方、親潮は少し意味合いが違います。
親潮は冷たく、栄養分を多く含んだ海流です。
そのためプランクトンが増え、魚が集まり、漁業が盛んになります。
つまり、魚を育てて人々の生活を支えてくれる存在、まるで「親」のような役割を果たす潮、という考え方から親潮と呼ばれるようになりました。
こちらは、生活に密着した名前ですね。
なぜ親潮の方が栄養が多いのか
ここで、少しだけ理科の話をします。
なぜ、北から流れてくる親潮の方が、栄養分を多く含んでいるのでしょうか。
普通は、暖かい方が生命にあふれているイメージがあります。
ポイントは水の温度と重さです。
空気と同じように、冷たい水は温かい水よりも重くなります。
そのため、北の冷たい海では、
海水が冷えて重くなる
→表面の水が沈み、深い水が上に上がる
→海水がよくかき混ぜられる
→海底に沈んでいる栄養分がかき混ぜられる。
ということが起こりやすくなります。
海底の栄養分が表面まで運ばれることで、プランクトンが増え、魚が集まりやすくなるのです。
これが、「親潮=栄養豊富=漁業が盛ん」という関係につながっています。
黒潮と親潮が出会う「潮目」
日本の太平洋側には、黒潮と親潮がぶつかる場所があります。
これを潮目、または潮境と呼びます。
潮目では、暖かい水と冷たい水が混ざり、栄養分が非常に豊富になるため、日本でも屈指の好漁場になります。
太平洋側の代表的な漁港と魚
ここからは、実際の漁港を例に見てみましょう。
黒潮のみが流れる地域の漁港
鹿児島県:枕崎港
高知県:清水港
静岡県:焼津港
ここでは、カツオ・マグロといった回遊魚が中心です。
親潮の地域と比べると漁獲量はやや少なめですが、
その分、一匹あたりの価値が高い魚が多いのが特徴です。
潮目にあたる漁港
千葉県:銚子港
宮城県:気仙沼港・石巻港
この地域は、日本有数の水揚げ量を誇ります。
イワシ・サバ・サンマ・カツオ・マグロなど、種類も量も非常に豊富です。
親潮のみが流れる地域の漁港
北海道:釧路港・根室港
青森県:八戸港
ここでは、サンマ・ニシン・サケといった、大量にとれる大衆魚が多くなります。
加工用の魚とも相性がよく、昔から漁業が盛んな地域です。
小田原の海はどうか
最後に、私たちの身近な小田原についてです。
小田原は基本的に、黒潮の影響を受ける地域です。
ただし、相模湾には大きな特徴があります。
相模湾は、沿岸から急に水深が深くなる地形をしています。
そのため、沖の海の影響を受けやすく、黒潮のみの地域にしては、魚種が非常に豊富です。
アジ、サバ、イワシ、カマス、シラスなど、さまざまな魚がとれ、その結果として、かまぼこなどの水産加工業も発達してきました。
まとめ
黒潮と親潮。
ただの「暖かい流れ」「冷たい流れ」ではなく、
海水の動き
栄養の量
魚の集まり方
漁港や産業の違い
までつながっています。
地理は暗記科目と思われがちですが、理由を知ると、とても筋の通った科目になります。
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